一身独立

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「風力発電の導入拡大に向けた土地利用規制・環境アセスメントの検討」


自然エネルギー財団」が風力発電普及を妨げる要因を分析した報告書を発表している。簡単に紹介したい。

日本では2015年時点で風力発電の導入量が300万kwに留まっている。2012年のFIT(再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度)の導入で国内では太陽光発電の供給量が急速に伸びた。しかしこのような太陽光偏重の開発は世界では珍しく、再生可能エネルギー開発の中心は、風力発電である。

この報告書で比較対象とされているアメリカでは、7400万kw、ドイツでは4165万kwの風力発電が導入されている。

日本で風力発電の普及が進んでいない要因には、土地利用規制、環境影響評価、建設コスト高等が挙げられる。本報告書では、土地利用規制と環境影響評価について分析している。

日本の風力開発の8割は農地・林地で行われてきたという。農地で風力開発を行うには、「農業振興法」の適用除外を受ける必要がある。現地の農家や地方自治体の理解を得る必要があるため、事業者は丁寧に地元の利害関係者(ステークホルダー)を説得する必要がある。

環境影響評価も、国全体で取られたデータベースがなく、事業者がゼロベースでの調査を迫られているという。このような状況で、政府や地方自治体が出来ることとしては、「ゾーニング」が挙げられる。「ゾーニング」とは、国や地方自治体が風力発電の開発適地を指定することによって、事業者の開発を促すことで、通例観測した風況データを公開する。日本では山形県岩手県徳島県鳴門市などが既に取り組んでいる。

鳴門市における陸上風力のゾーニング(適地評価)結果について | 鳴門市

風力発電は、火力発電に比べて環境負荷が低く、準公共財と呼べる資産である。公共財は市場に任せていては十分な量が供給されないのが、経済学の教えるところである。政府や地方自治体が適切な制度を設計し、事業環境を整えることが求められる。

www.renewable-ei.org


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