一身独立

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【書評】環境ビジネス特別号「ポストFIT」


最近私が関心を持っている日本の太陽光発電市場の現況と展望を、解りやすくまとめてくれた雑誌だ。所感を以下に箇条書きにしていく。

・当初のFIT(固定価格買い取り制度)が太陽光発電事業者の利益に配慮した期間が終わったことを踏まえ、入札制度への対応やO&M(運営・保守)市場を狙っている企業の動向などに触れている。特にきっちり事業計画を持っている案件のみがFITの対象になるよう、FITが改正されたことを踏まえ、O&Mは今後堅調な需要があるだろう。

・私がかねてより疑問視している「容量メカニズム」の必要性について、「自然エネルギー財団」の方も同様の問題意識を持っていたのは、わが意を得たりだった。

・先日とある太陽光モジュール(太陽光パネル)・メーカーの方と話す機会があった。私は彼女にその会社が今後注力する分野を質問した。私はてっきりFITの買い取り価格が下がったので、今後は中国などの海外市場に注力するという回答が返ってくるものと思っていた。しかし彼女いわく、今後は日本のルーフトップ(屋根上)市場を狙っていくという。これはつまりZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス、エネルギー収支ゼロの住宅)の2020年の標準化を踏まえ、新築に装備される太陽光モジュール市場を狙っていくということだ。ZEHについてはこの雑誌でも取り上げられていて、現状新築戸建て40万戸のうち、ZEHは5万戸に留まっているという。大手工務店のモデルハウスなどでは積極的に喧伝されているが、なかなか中小の工務店が購入者に長期的なメリットを説明出来ていないようだ。

・太陽光モデュール市場は、グローバルに見れば中国の独壇場である。2016年の出荷額のツートップは、中国のJinko SolarとTrina Solarだ。この雑誌によれば、彼らや3位のCanadian Solarも、日本の住宅市場に注力しているという。彼らが日本市場に浸透していけば、高いとされている日本の太陽光発電のコストは下がっていくだろう。

環境ビジネス ポストFIT法特別号

環境ビジネス ポストFIT法特別号


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