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エネルギーで一身独立

自由・自立・自律と、エネルギー問題を中心にサステナビリティに関する有益な情報を提供するための記事を書いています。

やっぱり寂しい日本の気候変動対策


京都議定書」という単語を耳にしたことはあるだろうか。

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京都議定書とは1997年に合意された国際的な気候変動対策を約した文書で、日本は2008年から2012年にかけて、1990年比で温室効果ガスの排出を6%削減する義務を課せられていた。

その結果はどうなったのか。これはあまり国民に周知されているとは言い難い。

実は日本は京都議定書の目標を達成し、当該期間に温室効果ガスの排出を8,4%削減している。

しかし、これにはからくりがあるのだ。

「森林吸収源」と「クリーン開発メカニズム」

実際には日本の温室効果ガス排出は、1990年比で1.4%増加している。以下が京都議定書第一次約束期間に温室効果ガス排出量を減らした国と、増やした国のリストである。


【第一次約束期間で排出量を減らした国(2008年時点で1人あたりGDP20000万ドル以上で、人口が100万人以上の国)】
デンマークフィンランド、ラトヴィア、オランダ、ノルウェイポーランドスロヴェニアスウェーデン、オーストリア、ベルギー、ブルガリアクロアチアチェコ、フランス、ドイツ、ギリシャハンガリーアイルランド、イタリア、リトアニアポルトガルルーマニア、スロヴァキア、スペイン、イギリス、アイスランド、スイス、オーストラリア、バーレーン、カナダ、香港、リビア、台湾、トリニダード・トバゴウクライナ、アメリカ

【第一次約束期間で排出量を増やした国(2008年時点で1人あたりGDP20000万ドル以上で、人口が100万人以上の国)】
エストニア、日本、ニュージーランドイスラエルクウェートオマーンカタール、ロシア、サウジ・アラビア、シンガポール、韓国、アラブ首長国連邦


ご覧のようにアメリカやオーストラリアのような先進国かつ資源国の国ですら、排出量を減らしている。ロシアや中東の産油国、目標を課せられていない韓国などと並んで、排出量を増やしている日本は、国際的な責任を果たしていない。

そんな日本がなぜ京都議定書の目標を達成したとみなされているのだろうか。

実は京都議定書には森林の二酸化炭素吸収効果を認めてそれを加味して良いという規定が合意されている。これにより、日本は3.9%の排出削減を行ったとみなされている。
また途上国での温室効果ガス排出削減プロジェクトを、自国の排出削減に加味する「クリーン開発メカニズム」という制度も、京都議定書では認められている。これにより、日本は5.9%の排出削減を行ったとみなされている。

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出典:地球環境研究センターニュース
京都議定書第一約束期間終了 〜基準年比6%削減の目標は達成の見込み〜

要は国内における排出削減努力で、京都議定書の目標を達成したわけではないのである。このような結果を踏まえると、日本の気候変動対策への本気度は、寂しいとしか言いようがない。

気候変動政策の社会学: 日本は変われるのか

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