一身独立

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【イベント・レポート】でんきをえらぶお勉強@八王子


今日は以前参加したイベントの報告と感想を書きたい。
テーマは今年4月の低圧(電力小売り全面)自由化を踏まえ、電力会社を選ぶ際の参考になるプレゼンテーションを聴いてきた。

現在電力自由化の対象となる約8500万件のうち、2から3%程度だそうだ。事前の期待ほど、盛り上がっていないという印象がある。
そのあたりのことを、国際環境NPOグリーンピース」の職員が解説してくれた。

現在の国の政策では、「電力システム改革」は三つのステップを踏んで行われることになっている。「広域的運営機関設立」「小売り全面自由化」「発送電分離」である。現在は「小売り全面自由化」のステップであり、2020年には発送電分離が行われ、大手電力会社(一般電気事業者)と新電力(PPS)が同じ条件で競争していくように制度設計される予定だ。

小売り自由化市場は約8兆円とも言われており、グリーンピースや他の環境NPOは、このお金を化石燃料原発に流すのか、再生可能エネルギーに流すのか、が大きな分岐点になると考えているのだろう。

有機農法などを選べる農作物と異なり、PPSが発電した電気は大手電力会社の電気と、送電線で混ざってしまう。しかし電気料金を払う先を、大手電力会社から移すことは、今年4月の自由化で出来るようになった。消費者の選択で、お金の流れを変えられる可能性が出てきたのである。

それでは電力会社をどのような基準で選んだら良いのだろうか。

グリーンピースは以下の4点を提案している。
まずは「電源構成」だ。環境汚染や人権侵害をもたらす石炭や、安全性に疑問が持たれている原子力を使いたくないと言う人もいるだろう。ドイツでは電力会社が電源構成開示する義務があるが、日本では努力義務に留まっている。グリーンピースの方によれば、大手電力会社は開示しているので、みなさんもご自分の電力会社をチェックしてはいかがだろうか・

2点目は「情報の透明性」で、情報公開やNPOへの情報提供に積極的かという指標である。環境アセスも住民説明なども行わずに立てられる石炭火力発電所などもあるので、この点も重要だ。

3点目は「目標」だ。現在再生可能エネルギーからの供給量が足りなくても、将来的に増やしていくとコミットしているか否かを、ぜひ確認して頂きたい。

4点目は「親会社を確認」することだ。例えば「丸紅新電力」は、再生可能エネルギーを供給しているPPSだが、本社は石炭事業を大規模にやっている。このように総合商社や主要金融機関は、化石燃料原子力再生可能エネルギーのどちらの事業も行っているので、注意が必要だ。

環境NPOの中には、再生可能エネルギーで100%供給するというヴィジョンを掲げている組織もある。
それではなぜ「再エネ100%」の会社はないのだろうか。

話があった中で一番大きいと私が感じたのは、供給量が足りないことである。日本の再エネは大型水力も含めると14.5%で、日本の電力供給の80%以上は火力発電所に依存していることになる。

また実際に電力会社を乗り換えた方の紹介があった。期間は約1カ月で、必要なのは大手電力会社の検針票と、クレジットカードのみ。スマートメーターの取り換えが必要だが、立ち会う必要もないそうだ。

ドイツには電力会社が800社以上あり、簡単に比較するwebサイトもある。「再エネ100%の電力会社」から電力供給を受けている世帯は、300万に上るという。
グリーンピースも、ドイツでは「グリーンピース・エナジー」という会社を持っており、再エネ100%の電気を10万世帯に供給している。

またグリーンピースの職員によれば、PPSの方が「再エネ欲しいという声がないと、投資出来ない」と言っていたそうだ。消費者が再生可能エネルギーの供給を増やしてほしいという声をもっとあげる必要があるし、NPOはそれを可視化して広げていく努力をする必要があるだろう。

またもう一点彼女が指摘していたのは、facebook, google、ロレアルなどの多国籍企業は、事業に必要な電力を、100%再生可能エネルギーで賄うことを表明している。
しかし日本企業の中にそこまで踏み込む企業はなかなか出てこないようだ。


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