一身独立

自由・自立・自律と、エネルギー問題を中心にサステナビリティに関する有益な情報を提供するための記事を書いています。

【ディスカッション・ペーパー】デカップリング――エネルギー必要神話の終焉


人間の豊かな生活に寄与する経済成長。その経済成長には、エネルギー使用量の伸びが欠かせないと考えられてきた。実際一人当たりGDPが12000ドル以下の場合、電力使用量と経済成長の間には有意な相関関係があるという研究結果がある。しかし私たちは異なる世界に既に足を踏み入れているのである。

IEAのデータによれば、2014年と2015年は、世界経済が成長をしたにも関わらず、エネルギー使用量はほぼ横ばいとなった。これは「デカップリング(切り離し)」と呼ばれる現象で、気候変動を懸念する人々の間には、今ある富を失わなくても気候変動対策が出来るという期待感が醸成されている。

経済成長にエネルギーが欠かせないとなれば、化石燃料使用の削減を迫られる気候変動対策に、途上国が消極的になるのは当然のことだった。しかし昨今再生可能エネルギー――なかでも太陽光発電の価格低下によって、気候変動対策を押しつけられることへの途上国の警戒感が薄くなってきた。昨年の「パリ協定」が合意に至ったことも、それが要因の一つだろう。

世界が安くなってきたクリーン・エネルギーに着目する中で、未だに日本は40を越える石炭火力発電所の新規建設計画がある。私はこの事実を耳にするたびに、日本が世界の孤児になるという懸念に襲われてきた。パリ合意によって、早ければ2050年には化石燃料の抜きでの経済運営が求められる。
太陽光や風力などの再生可能エネルギーを導入するメリットの一つに、リードタイムが短い点が挙げられる。火力発電所原子力発電所は、計画から運転開始まで5年から10年はかかる。それが太陽光なら小さいものなら、半年だ。リードタイムが長いものへの投資は、急なトラブルや社会情勢変化に対応しづらく、大きなリスクがある。このメリットが、リスク分散が可能な分散型再生可能エネルギーがこれから選ばれるであろう理由の一つである。


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