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エネルギーで一身独立

自由・自立・自律と、エネルギー問題を中心にサステナビリティに関する有益な情報を提供するための記事を書いています。

【書評】『世界を動かす石油戦略』〜一流のエネルギー・アナリストから学ぶ3つの基礎知識〜


この本は5年前に初めて読んで、エネルギー問題のダイナミクスと面白みを教えてくれた思い出深い本だ。
またエネルギー問題に興味を持ったものなら抱くであろう、以下の3つの疑問に明確に答えてくれる本でもある。

1. なぜ石油が重要なのか。

石油は常温常圧で液体であり、運搬するのが容易である。このため、自動車、船、飛行機などの移動体(vehcle)の燃料として、抜群の優位性を誇っている。
また石油は石炭に比べて二酸化炭素の排出量が少ない。石炭を燃焼した時に排出される(大気汚染の原因である)窒素酸化物や硫黄酸化物も出さず、環境への負荷が低い。

2. なぜ石油価格は乱高下するのか。

石油市場は構造的に情報の透明性に欠ける。これは石油メジャーといえども、世界の石油埋蔵量や在庫について正確なデータを持ち得ないためである。また、国営石油会社は自身の影響力を小さく見せるために、埋蔵量を過小申告する傾向にある。
石油市場自体に比べて極めて大きな金融資産が流れこむようになったことも、石油価格に影響を及ぼすここ10年の大きな変化だ。ここでは石油メジャーも産油国も価格を制御することはできていない。
また初期投資は高く操業費用は安いため、価格が下がっても供給を減らすインセンティヴは低く、価格が上がっても容易に需要は減らないのである。

3. なぜ天然ガス・シフトが進んでいるのか。

本書によれば米国も欧州も中国も韓国も、天然ガスシフトを進めているという。

そのようなシフトが進む理由としてまず挙げられるのは石炭・石油と比べて環境への負荷が低い点だ。
次に挙げられるのが、石油と比べて産地が分散しているので調達リスクが低い点だ。この点はエネルギー安全保障を考慮する際に非常に魅力的となる。

世界を動かす石油戦略 (ちくま新書)

世界を動かす石油戦略 (ちくま新書)


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