一身独立

自由・自立・自律と、エネルギー問題を中心にサステナビリティに関する有益な情報を提供するための記事を書いています。

気候変動

似非科学を放置する「ネイバーまとめ」の見識を疑う。

先日たまたまネット・サーフィンをしていて、「ネイバーまとめ」のある記事を見つけた。この記事がひどい内容で、憤りを覚えざるを得ないものだった。タイトルは、 「ウソでしょ?「地球温暖化」はいいことだらけだった!」https://matome.naver.jp/odai/214…

どうすれば気候変動に関心を持つ人が増えるか。

気候変動が、関心を持ちにくい性質を持っているのは間違いない。その理由は2点指摘出来る。1点目は、原体験を持つのが難しい点にある。原体験とは、関心を抱くきっかけとなった経験である。特に武力紛争や貧困などの開発アジェンダと比べた場合、被害者の…

【気になるニュース】どうすれば海を守れるか。

今日も授業で読んだエコノミストの記事を紹介していきたい。テーマは「海洋の健康の改善」である。ありていに言えば、どうすれば海洋環境を守れるか、に焦点が置かれている。まず記事では、海洋から人間が受けている恩恵を確認している。人間は牛肉よりも、…

【気になるニュース】コンピュータへの課税の是非

今日もニュース英語の授業で読んだエコノミストの記事を紹介していきたい。この記事は、「マイクロソフト」創設者のビル・ゲイツの提案への批判記事である。 ゲイツ氏はあるインタヴューで、政府はロボットへの課税を検討すべきだと提案した。彼は急速な自動…

「気候変動の経済学(スターン・レビュー)」

今日は気候変動に関する意思決定に対して、経済学の観点から提言した「スターン・レヴュー」の要約版を読んだので、紹介したい。本文は600ページ以上ある上に、がっつり経済学的分析をしているので、とてもではないが読めなかった。本報告書は、イギリス政府…

東アジア気候変動リーダーズ・キャンプ

今日は環境NPOからプログラムの案内がまわってきたので、共有したい。 詳しくは以下のリンクを参照して欲しい。http://world.350.org/east-asia/ja_eaclc/?akid=23398.2483095.JDV6Vx&rd=1&t=10&utm_medium=email今年は台湾で行われる。会場となる台中には、…

極地の氷が解けても、海面上昇は起きない。

気候変動の影響に関するよくある誤解の一つに、「暖かくなる→極地の氷が溶ける→海水が増える→海面が上昇する」というものがある。確かに極地の氷は溶けるが、コップに入れた氷が溶けても水の体積は増えないように、海水の体積も増えない。海面上昇をもたらす…

別に環境を守りたいとは思っていない件について。

エネルギー問題に取り組んでいると言うと、私のことを「環境を守りたい人」だと思う人がいる。確かにエネルギー問題は、環境問題の一つである。正直に言えば、環境は守りたい人が守れば良いと思う。私が守りたいのは、人権だ。人権は誰が何と言おうと、絶対…

「パリ協定」の解説

「パリ協定」とは、世界の気候変動対策の基礎となっている国際合意である。一昨年の秋に、パリで合意された。世界全体の目標として、産業革命前と比べた世界の平均気温上昇を、2度以内に抑え, 1.5度未満にするよう努力することが明記された。世界の平均気温…

【気になるニュース】脱炭素に向かう中国とインド

各国の気候変動対策を評価するレポートで有名な「クライメート・アクション・トラッカー」によれば、トランプ政権が気候変動に後ろ向きな政策を取ったとしても、中国とインドが今行っている政策を続ければ、気候変動は解決に向かう道筋が見えてくるという。…

「カーボン・プライシング」から逃げ回る経団連

経済団体連合会は、日本で最も影響力のある企業が加盟する団体である。彼らが2月に出したプレスリリースで、相変わらずカーボン・プライシングから逃げ回る姿勢を一貫して続けていることが確認出来た。http://www.keidanren.or.jp/policy/2017/016.html?v=s…

【気になるニュース】三つのエネルギー・ニュース

今日はエネルギー関連で、最近発表された気になっているニュースを紹介する。 まずは研究開発関連のニュースだ。 電気自動車の革新? 世界初、走る電気自動車へワイヤレス給電に成功 http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1704/07/news034.html企業…

そもそもなぜエネルギー・シフトが必要なのか。

エネルギー・シフトとは、特に電力について、現状の火力・原子力中心の運用から、省エネと再エネ普及によって、再エネ中心の運用に転換することを意味する。 以下の図が解りやすい。 環境エネルギー政策研究所(ISEP)資料その利点は三点ある。 分散型国産電…

【気になるニュース】新規石炭火力発電所計画の撤回

一昨日23日に、電力業界の流れを変え得る重要な発表があった。「関西電力」と「東燃ゼネラル石油」が、千葉県市原市に計画していた石炭火力発電所建設の撤回を発表したのだ。(以下のリンクは「朝日新聞」の記事) http://www.asahi.com/articles/ASK3R5RWNK…

気候変動対策の最近の潮流

アメリカでトランプ政権が発足した。トランプ大統領は、「パリ協定」の順守放棄や、オバマ政権が始めた火力発電規制を辞めることに言及している。気候変動対策に比較的前向きだったオバマ政権とは、異なる政策が取られていくようだ。特にティラーソン国務長…

輸入に依存する化石燃料:その三つのデメリット

エネルギー問題に少しでも興味を持ったことのある人なら、「日本のエネルギー供給は、輸入される化石燃料に依存している」という事実を耳にしたことがあるだろう。2014年の一次エネルギー供給に占める化石燃料の割合は、92%であり、2013年度の海外からの化石…

『夢で語るな 日本のエネルギー』を批判する(その3)。

今日も批判をしていきたい。本書では、「日本国内に二酸化炭素排出余地はなく、海外で日本の技術を使って排出削減すべき」という主張が行われている。しかしこの主張には根拠がないと私は考える。詳しくは以下の私の論考を見てほしいが、要は日本国内には二…

『夢で語るな 日本のエネルギー』を批判する(その1)。

2012年に出版された「夢で語るな 日本のエネルギー」という本を買ってみた。 これがなかなか「ひどい」内容なので、批判をしていきたい。 著者は作家の鈴木光司氏と、ウェッジなどにも寄稿している山本隆三氏だ。 一方的な批判 読んでみた感想としては、著者…

「テスラ」の新たな目標

今年の1月、業務提携しているテスラとパナソニックは、電気自動車用電池工場「ギガファクトリー」を稼働させた。https://www.tesla.com/jp/gigafactory両社は生産性の向上によって、電池にかかるコストの「3割削減」を目指しているという。 生産された電池…

気候変動対策の指針「スターン・レビュー」

「スターン・レビュー」は、スターン卿を中心にまとめられた気候変動政策の報告書である。その結論は単純で、「早期に気候変動対策を行った場合の便益は、気候変動対策を行わなかった場合のコストをはるかに上回る」というものだ。対策を講じなかった場合の…

環境NPOの求人

環境NPOの「気候ネットワーク」が求人を募集していたので、紹介したい。http://www.kikonet.org/support/individual/2016-12-13/staffs_recruitment勤務地は京都で、締め切りは16日だという。 了

やっぱり寂しい日本の気候変動対策

「京都議定書」という単語を耳にしたことはあるだろうか。京都議定書とは1997年に合意された国際的な気候変動対策を約した文書で、日本は2008年から2012年にかけて、1990年比で温室効果ガスの排出を6%削減する義務を課せられていた。その結果はどうなったの…

地球環境問題を解決する原体験

ナショナリズムの研究で調べるベネディクト・アンダーソンは、最もナショナリズムをかき立てるシンボルとして、「無名兵士の墓」を挙げている。 墓を見ている人と、その兵士の間には、国籍というつながりしかない。にもかかわらず、墓の住人を同胞として感じ…

【ディスカッション・ペーパー】「炭素税」を機能させよ

「カーボン・プライシング」という概念がある。気候変動の最大の原因である二酸化炭素の排出に価格をつける制度のことで、炭素税や排出権取引、クリーン開発メカニズムなどが含まれる。 今日は特に炭素税について話をしたい。実は炭素税は日本で、「地球温暖…

分散型再生可能エネルギー普及の5つの利点

分散型再生可能エネルギーの普及を目指すプラットフォームである「パワー・フォー・オール」が、分散型再生可能エネルギー普及の利点を5つにまとめている。 10億トンの二酸化炭素と大気汚染物質を排出しないで済む。 2030年まで、分散型再生可能エネルギー…

悪い冗談? 汚染を福島に押し付ける石炭火力発電所計画が着々と進行中

福島で原発事故を起こした東京電力が、再び環境汚染を福島に押し付ける。 そんなプロジェクトが現在進行中なのをご存じだろうか。東京電力が4月に発表した以下の文書「福島復興に向けた取り組みについて」の4項目目には、「福島復興電源プロジェクト」を行…

【映画評】『地球が壊れる前に』

この映画はアカデミー賞も受賞したことのある俳優のレオナルド・ディカプリオが手かげた、気候変動に関するドキュメンタリィだ。なんと期間限定はあるものの、無料で公開されている。8日の14時まで観られるそうだ。http://www.ngcjapan.com/tv/lineup/prgmt…

「パリ協定」のパンフレット

昨年合意された「パリ協定」は、気候変動交渉の流れを大きく変える歴史的な合意だ。その中身を説明したパンフレットが、CAN-Japan(Climate Action Network-Japan:気候変動に取り組む日本のNPOの組織)からリリースされた。以下のリンクから見られる。全部で3…

上げなければならない三つのリテラシー

最近仕事をしていて三つのリテラシーを上げなければいけないと感じている。全部扱うなんてうちの組織では手に負えない気もするが、やるしかない。まずは個人の金融リテラシーだ。銀行が預金を企業融資に用いていることを、日本人が理解しているとは思えない…

化石燃料の燃焼が悪だという規範

気候変動問題に対する解決策を、これまで世界は提示出来てこなかった。1992年の気候変動枠組み条約締結後、国際交渉での合意とその履行は、20年以上にわたって十分とは呼べなかった。1997年に採択された「京都議定書」には、世界初の全ての国が参加した枠組…

newsweek『もう手遅れ? 地球温暖化』2015年5月19日号

ニューズウィークでは、時々気候変動に関する特集が組まれているので、過去のものを買ってみた。面白かったのは、牛のゲップから出るメタンガスの温室効果について取り上げた記事だ。記事によれば、イギリスの王立国際問題研究所が発表した報告書において、…

エネルギー実務家との討論

先日エネルギー畑で仕事をしてきた方の話を聴く機会があった。彼は私と見解が異なるので、質疑応答でやりあった。 彼の見解では、「脱原発は時間がかかるし、ベースロード電源として、石炭火力発電が必要」とのことだった。私の見解は、「気候変動対策を考え…

化石燃料産業をつぶす覚悟

よく覚悟を決めた者は強いというが、私も今の職場で働くことになってある覚悟が決まった。 それは「化石燃料産業をつぶす覚悟」だ。私と職場が目指す気候変動対策が進んだ世界では、今のような化石燃料事業を継続することは出来ない。気候変動のインパクトを…

【イベント・レポート】金融機関と気候変動リスク

今日は火曜日に参加した"A SEED Japan"主催のイベントの報告と感想を書きたい。まずは環境学者の明日香教授から、気候変動問題の全体像について話があった。興味深かったのは、気候変動をめぐる裁判が各地で起きているというまとめだった。例えばアメリカで…

【イベント・レポート】気候変動とエネルギー問題の解決に向けた責任投資行動

今日はネタもないので、職場で書いた先月のイベント・レポートのリンクを貼って終わりとしたい。 たまにはサボらせてほしい。world.350.org 了

過去記事が「アゴラ」に掲載

当ブログの過去記事のショート・バージョンを論壇サイトの「アゴラ」 に投稿したところ、掲載に至った。アゴラに掲載された記事 http://agora-web.jp/archives/2021273.html過去記事(アゴラに掲載された記事のロング・バージョン) flatenergy.hatenablog.c…

気候変動が日本に及ぼす影響

気候変動というと、シロクマの住処がなくなることや、島国の人々が生活できなくなるといった悪影響を思い浮かべる人が多いだろう。どこか遠くの関係ない出来事のような気がしてしまうのではないだろうか。しかし気候変動は今の日本にも深刻な悪影響を及ぼし…

日本に石炭は必要か。

今日はGEPRに掲載された二つの記事を紹介したい。 一方は石炭からのフェードアウトを、もう一方は石炭の重要な役割を強調した内容となっている。前者の記事は職場の人が書いた記事で、日本が突出して行っている石炭に対する投資を指摘し、日本が環境汚染をば…

EACLCを終えて

韓国で行われたEACLC(East Asia Climate Leaders Camp:東アジア気候リーダー育成キャンプ)から30日に帰国した。辛い食べ物はもう嫌というほど食べたので、しばらくは要らない。でも肉はとても美味しかった。韓国人の友達も新しく出来たので、また韓国を訪…

EACLCに参加

8月26日から30日まで、職場の主催で開催される”East Asia Climate Leaders Camp(EACLC)”に参加する。 開催地は韓国で、韓国・台湾・中国・ヴェトナムなどの東アジア各国から、気候変動に取り組んでいる人が集まる。私も何をやるのかよく解っていないが、いわ…

気候変動だけじゃない。石炭火力発電所の環境汚染――大気汚染の被害のインパクト

先進国では克服されたイメージのある大気汚染。しかし実際には、今でも多くの命を奪っている。7月に複数のNPOが発表した報告書によれば、EU域内の257の石炭火力発電所から排出された粉じんが、2013年に約23000人の死と関係していたという。また慢性気管支炎…

【気になるニュース】気候変動被害に脆弱な人々の問題を解決するには?

以前気候変動は人権問題であるという記事を書いた。flatenergy.hatenablog.comスーダンでは、洪水によって100人以上が死亡、避難民も発生しているという。実際に気候変動によって人権が侵害されているニュースだ。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160815/…

気候変動が貧困を導く。

世界銀行が出版した気候変動が貧困に与える影響を分析したレポートを読んでいる。 気候変動が人権問題であり、中間層を貧困層に、そして貧困層をより貧困に導くリスクがあることは日本ではあまり知られていないと思う。 気候変動といえば、シロクマの住処が…

【イベントのお知らせ】シンポジウム金融界の世界貢献:気候変動とエネルギー問題の解決に向けた社会的責任投資行動

来る8月8日に、私が出入りしている気候変動NPO「350.org Japan」がトーク・イベントを開催する。気候変動や金融に興味がある方には、楽しめる趣向になっていると思う。 パネラーの河口氏は、以前「模擬COP」の時に話を聞いたことがある。日本の民間シンク…

日本のエネルギー政策をめぐる全国紙の報道の問題点

本記事では日本のエネルギー政策をめぐる日本の全国紙による国際報道の問題点について取り上げる。東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故以降、新聞のエネルギー政策への注目度も上がったように見受けられる。しかしそれらの報道の中には、当然含ま…

【ディスカッション・ペーパー】日本の地球温暖化対策中期目標「約束草案」は妥当か。

本記事では、昨年提出された日本の地球温暖化対策中期目標であり、国際的にコミットした公約でもある「約束草案(INDC: Intended Nationally Determined Contributions)」の妥当性を検証する。約束草案とは、2020年以降の国際的な気候変動対策を話し合う昨年…

【書評】『異常気象と人類の選択』

筆者は気候変動(地球温暖化)のリスク分析の専門家である。この本の特筆すべき点は、気候変動懐疑論に丁寧に回答している点である。「人間が排出した温室効果ガスによって、『人為的に』地球温暖化が引き起こされている」という仮説は、数多の検証をくぐり…

気候変動の疑問――日本への影響は?

土曜日に「国際資源・エネルギー学生会議(IRESA)」の勉強会で、気候変動について意見交換した。 その中で「島嶼国に海面上昇の影響はあるのは理解できるが、日本(や先進国)への影響はどのようなものか」という指摘を頂いた。この点について簡単に答えた…

(IRESA用)「炭素制約:化石燃料依存から早期に脱却すべきか」

注:IRESAの6月25日の勉強会用の記事である。「反点授業」を行うので、こちらの記事を読んで自分の意見を固めた状態で、当日参加して欲しい。キーワード:気候変動(climate change)、気候正義(climate justice)、炭素予算(carbon budget)、座礁資産(strande…

【気になるニュース】じわじわと広がるガソリン車禁止法

カリフォルニア州では、1990年から「ZEV(Zero Emission Vehcle:大気汚染物質や温室効果ガスを出さない自動車)法」が施行されており、一定台数以上の自動車を州内で販売している企業は、そのうちの一定比率をZEV車にしなければならない。 カリフォルニア州は…

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