一身独立

多動性を発揮し、「21世紀の百姓」を目指す27歳元エリートのブログ。

日本の包括的なエネルギー政策

自然変動型再エネ普及に付随する火力発電の稼働率低下

再生可能エネルギーの普及政策には様々な手法がある。そのうちの一つに「FIT(固定化価格買い取り制度)」を機能させるために不可欠な「優先給電」がある。「優先給電」とは、再生可能エネルギーによって発電された電力を、他の電源より優先して電力系統に供…

日本の恥を晒す「国際協力銀行(JBIC)」

読者の方々は「国際協力銀行(JBIC)」という組織をご存じだろうか。JBICは株式会社でありながら、日本政府が全額出資している国有企業である。国家的プロジェクトに携わることが出来ることから、就職活動をする学生からの人気も高いようだ。しかしその中に…

「エネルギー自立」の最大の利点は何か。

私がかねてより提唱している「エネルギー自立」の最大の利点は何だろうか。それはアフリカや中東で起きている紛争の原因の一つを取り除くことが出来る点にある。例えば、スーダン内戦が激しかった時期に、日本は石油をスーダンから買っていた。私たち日本人…

規定路線となる日本の再生可能エネルギー普及

経済産業省が2015年7月に発表した「長期エネルギー需給見通し」では、再生可能エネルギーは「最大限の導入拡大」を図ることが明記された。2015年の電源構成に占める再生可能エネルギーの比率は、14.5%である。2030年の電源構成では、再生可能エネルギーを22…

日本も「シャロー方式」を導入せよ。

新たに開発された再生可能エネルギーの系統連係の方式には、「ディープ」方式と「シャロー」方式がある。系統とは、電力網のことを指す。前者は発電事業者が系統連係にかかる費用を負担する仕組みで、後者は系統運用者が負担する仕組みだ。日本では、「ディ…

【気になるニュース】三つのエネルギー・ニュース

今日はエネルギー関連で、最近発表された気になっているニュースを紹介する。 まずは研究開発関連のニュースだ。 電気自動車の革新? 世界初、走る電気自動車へワイヤレス給電に成功 http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1704/07/news034.html企業…

【書評】「再生可能エネルギー政策の国際比較」

この本は、日本と世界の再生可能エネルギー政策を日本語で知るための、最新の専門書である。系統運用について詳しい京都大学の安田陽氏や、再生可能エネルギーの経済分析について詳しい山家公雄氏などが執筆に当たっている。欧米の政策の動向を見ていると、…

【書評】「再生可能エネルギーの政治経済学」

「原発のコスト」などの著書がある立命館大学の大島先生の著作だ。基本的に彼の立場は「原発は政府が言うように安い訳ではない」という結論である。様々な文献や海外の事例にあたりながら、日本政府の政策を批判していく手際は、読んでいて痛快だ。3.11前の…

再生可能エネルギー普及政策の三分類

今日は再生可能エネルギー普及政策について解説していきたい。 再生可能エネルギー普及政策には、大きく分けて三つの分類がある。 固定枠制度(RPS) RPS(renewable portfolio standard)とは、電力事業者に一定量の再生可能エネルギーの導入、もしくは再生可…

将来の電力供給を現在のコストで語るな。

電力の話をしていると、「再生可能エネルギーのコストは高いから、大規模導入は出来ない」という意見を耳にすることがある。しかし現在のコストで電力供給体制を語ることは二重の意味で間違っている。まず現在のコストが将来も続くわけではないことが挙げら…

輸入に依存する化石燃料:その三つのデメリット

エネルギー問題に少しでも興味を持ったことのある人なら、「日本のエネルギー供給は、輸入される化石燃料に依存している」という事実を耳にしたことがあるだろう。2014年の一次エネルギー供給に占める化石燃料の割合は、92%であり、2013年度の海外からの化石…

【ディスカッション・ペーパー】日本も優先給電を導入すべきだ。

再生可能エネルギー普及を優先するならば、優先給電はFIT(再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度)と並ぶ重要政策である。優先給電とは、再生可能エネルギーで発電した電力を優先して系統に取り入れることである。日本では、その原則が徹底されておらず…

【書評】「エコノミスト 電気代は税金となった(その1)」

経済誌で気になる特集が組まれていたので紹介したい。記事を読んでいくと、原発の本当のコストを研究している立命館大学の大島堅一氏、再生可能エネルギーの研究をしている高橋洋氏、欧州の電力システムに詳しい安田陽氏など、私でも知っている研究者が記事…

日本でも起きる電力会社の「死のスパイラル」

「電力会社の死のスパイラル」とは、以下のような因果経路をたどる。(レスター・ブラウン「大転換」より引用) 「電力の一部を屋上の太陽光発電から得る顧客が増えるにつれて。その電力会社は顧客に販売する電力量が減るため、損失を被る。そして、太陽光発…

やっぱり寂しい日本の気候変動対策

「京都議定書」という単語を耳にしたことはあるだろうか。京都議定書とは1997年に合意された国際的な気候変動対策を約した文書で、日本は2008年から2012年にかけて、1990年比で温室効果ガスの排出を6%削減する義務を課せられていた。その結果はどうなったの…

経営学からみた環境・エネルギー問題

今日は知り合いに誘われて講演会に行ってきたので、その内容について書きたい。 テーマはエネルギーとイノベーションだった。これまで日本政府によって行われたきた環境政策について、経営学者の視点からみた批判を聴くことが出来た。例えばエコポイント政策…

【ディスカッション・ペーパー】「炭素税」を機能させよ

「カーボン・プライシング」という概念がある。気候変動の最大の原因である二酸化炭素の排出に価格をつける制度のことで、炭素税や排出権取引、クリーン開発メカニズムなどが含まれる。 今日は特に炭素税について話をしたい。実は炭素税は日本で、「地球温暖…

ドイツのエネルギー改革を日本にあてはめる。

在独ジャーナリストの村上敦氏が代表をつとめる団体が、レポートを発表したので紹介したい。http://www.club-vauban.net/2015/10/06/2050%E5%B9%B4-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E6%B6%88%E8%B2%BB%E9%87%8F%E…

「自然エネルギー財団」の求人紹介

起業家の孫正義が出資してつくられた「自然エネルギー財団」という組織がある。 再生可能エネルギーに関わる政策提言を行っている。ここが研究員を募集しているので、紹介したい。http://www.renewable-ei.org/info/recruit.php 了

エネルギー実務家との討論

先日エネルギー畑で仕事をしてきた方の話を聴く機会があった。彼は私と見解が異なるので、質疑応答でやりあった。 彼の見解では、「脱原発は時間がかかるし、ベースロード電源として、石炭火力発電が必要」とのことだった。私の見解は、「気候変動対策を考え…

【イベント・レポート】金融機関と気候変動リスク

今日は火曜日に参加した"A SEED Japan"主催のイベントの報告と感想を書きたい。まずは環境学者の明日香教授から、気候変動問題の全体像について話があった。興味深かったのは、気候変動をめぐる裁判が各地で起きているというまとめだった。例えばアメリカで…

過去記事が「アゴラ」に掲載

当ブログの過去記事のショート・バージョンを論壇サイトの「アゴラ」 に投稿したところ、掲載に至った。アゴラに掲載された記事 http://agora-web.jp/archives/2021273.html過去記事(アゴラに掲載された記事のロング・バージョン) flatenergy.hatenablog.c…

日本に石炭は必要か。

今日はGEPRに掲載された二つの記事を紹介したい。 一方は石炭からのフェードアウトを、もう一方は石炭の重要な役割を強調した内容となっている。前者の記事は職場の人が書いた記事で、日本が突出して行っている石炭に対する投資を指摘し、日本が環境汚染をば…

洋上風力発電は日本で普及するか

私は以前から洋上風力発電に注目している。 再エネで唯一 洋上風力発電は、再生可能エネルギーで唯一大規模プロジェクトが可能な電源であることがその理由だ。エネルギー自給率の向上と、気候変動対策のためには、再生可能エネルギーへのシフトは不可欠であ…

日本のエネルギー政策をめぐる全国紙の報道の問題点

本記事では日本のエネルギー政策をめぐる日本の全国紙による国際報道の問題点について取り上げる。東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故以降、新聞のエネルギー政策への注目度も上がったように見受けられる。しかしそれらの報道の中には、当然含ま…

【ディスカッション・ペーパー】日本の地球温暖化対策中期目標「約束草案」は妥当か。

本記事では、昨年提出された日本の地球温暖化対策中期目標であり、国際的にコミットした公約でもある「約束草案(INDC: Intended Nationally Determined Contributions)」の妥当性を検証する。約束草案とは、2020年以降の国際的な気候変動対策を話し合う昨年…

【ディスカッション・ペーパー】デカップリング――エネルギー必要神話の終焉

人間の豊かな生活に寄与する経済成長。その経済成長には、エネルギー使用量の伸びが欠かせないと考えられてきた。実際一人当たりGDPが12000ドル以下の場合、電力使用量と経済成長の間には有意な相関関係があるという研究結果がある。しかし私たちは異なる世…

(IRESA用)「炭素制約:化石燃料依存から早期に脱却すべきか」

注:IRESAの6月25日の勉強会用の記事である。「反点授業」を行うので、こちらの記事を読んで自分の意見を固めた状態で、当日参加して欲しい。キーワード:気候変動(climate change)、気候正義(climate justice)、炭素予算(carbon budget)、座礁資産(strande…

【気になるニュース】じわじわと広がるガソリン車禁止法

カリフォルニア州では、1990年から「ZEV(Zero Emission Vehcle:大気汚染物質や温室効果ガスを出さない自動車)法」が施行されており、一定台数以上の自動車を州内で販売している企業は、そのうちの一定比率をZEV車にしなければならない。 カリフォルニア州は…

「GEPR」に過去記事が掲載

このブログの過去記事である「電力改革」と言う本の書評が、エネルギー問題に関する論考が集まる「GEPR」に掲載された。http://www.gepr.org/ja/contents/20160606-04/投稿規程にある審査を通過して掲載に至ったようなので、嬉しい限りだ。 「GEPR」は参考に…

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