一身独立

多動性を発揮し、「21世紀の百姓」を目指す27歳元エリートのブログ。

「炭素予算」と「放射性廃棄物予算」


「炭素予算」とは、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃/1.5℃未満に抑えるために、排出することの出来る炭素の量である。

あと1兆トンしか……

ポツダム気候影響研究所の調査は、気温上昇が 2℃を超える確率を 20%に抑えるには、2000 年から 2050 年までの世界の炭素予算(炭素の排出許容量)は、CO2換算で 886 ギガトン(8860億トン)であると算出している。21 世紀最初の 10 年の排出量を差し引くと、2050 年までの 40 年間 に残されている予算は、565ギガトン(5650億トン)である。

もっと大雑把な計算もある。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が製作した第5次評価報告書によれば、2℃上昇をもたらす二酸化炭素排出量は3兆トンである。そして既に2兆トンを排出してしまったので、残りは1兆トンしか排出出来ない。

世界レベルの炭素予算に関して、実行力のある合意がなされているとは言えない。しかし国レベルの取り組みは既にある。

イギリスは2008年に「気候変動法」を制定した。5年ごとに国全体で排出できる二酸化炭素の量を割り当て、その目標を守ることを自らに課している。

原子力にあてはめると、

原子力発電にも、このような発想をあてはめることが出来る。

日本において原子力発電によって排出される放射性廃棄物は、最終処分場が全く決定していない。再処理のメカニズムも破綻している。日本政府は再処理が出来ることから、原子力に対して「準国産エネルギー」という欺瞞に満ちた表現を使うことがある。

中間貯蔵の施設にも限りがあるので、それらの容量を元に「放射性廃棄物予算(仮称)」と、「可能な原子力発電の許容量」を定める。つまり期限を区切った脱原発を行うのである。これこそ問題だらけの原子力発電からの、勇気ある撤退の具体的な策である。

これまで見てきたように、火力発電も原子力発電もいつまでも続けられない技術である。エネルギー供給源が途切れないVRE(変動型再生可能エネルギー:風力と太陽光)を、日本そして世界で普及させていく必要がある。

低炭素経済への道 (岩波新書)

低炭素経済への道 (岩波新書)


にほんブログ村 環境ブログ エネルギー・資源へ
にほんブログ村 ↑ブログ・ランキング参加中です。 クリックしていただけると嬉しいです。
社会・政治問題 ブログランキングへ サンプル・モニターの口コミ広告ならブロカン